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石山寺と紫式部展の最近のブログ記事

2010/06/07

春季「石山寺と紫式部」展 より(4)


現在開催中の春季「石山寺と紫式部」展

20100318-2.JPG

今季は、
「『源氏物語』の都(みやこ)と鄙(ひな)
 付:光明皇后千二百五十年御忌によせて」
というテーマのもと、
石山寺の宝物や、紫式部と『源氏物語』を題材にした作品を
展示しております。

このブログでは、現在展示中の作品のうち、
数点を選んで、ご紹介してまいります。



第4回目は、光明皇后御筆「雑寶蔵経」(重要文化財)です。

20100607-4.jpg
(写真は巻第四)

今年は平城遷都1300年、光明皇后1250年遠忌の年にあたります。
そのことにちなんで、「『源氏物語』の都と鄙」というテーマの他に、
「光明皇后千二百五十年御忌によせて」という、
もう一つのテーマの展示も行っています。

石山寺のある近江は、奈良との関係が深い場所です。
古来より、奈良から宇治を経て、
瀬田川沿いに奈良の文化が運ばれてきました。
「石山寺縁起絵巻」によると、石山寺の創建は、
聖武天皇が、東大寺に金銅の廬舎那仏を建立するにあたり、
必要な黄金を得るため、良弁僧正に祈らせたことに始まります。

金峯山に籠って蔵王権現のお告げを受けた良弁僧正が、
石山に草庵を建て、天皇の念持仏を岩の上に安置して祈祷したところ、
間もなく陸奥の国から金が掘り出され、大仏は完成しました。
そこで、この地を寺としたのが石山寺です。

聖武天皇の勅願の寺である石山寺には、
質と量において日本一ともいわれる「石山寺一切経」が伝わっています。
その中に、聖武天皇と、皇后である光明皇后、
お二方のお子さまである孝謙(称徳)天皇の写経が含まれています。

この度展示した「雑寶蔵経」(現在は巻第五を展示中)は、
篤く仏教に帰依された光明皇后が、
天平12(740)年5月1日に、
父藤原不比等、母橘三千代のために発願書写させた写経で、
「五月一日経」と呼ばれています。

光明皇后は、1250年前の天平宝字4(760)年6月7日に、
お亡くなりになりました。
お三方の筆跡が石山寺に残されているのは、
決して偶然ではないでしょう。


春季「石山寺と紫式部」展 より(3)
春季「石山寺と紫式部」展 より(2)
春季「石山寺と紫式部」展 より(1)




2010/05/24

春季「石山寺と紫式部」展 より(3)


現在開催中の春季「石山寺と紫式部」展。

20100318-2.JPG

今季は、
「『源氏物語』の都(みやこ)と鄙(ひな)
 付:光明皇后千二百五十年御忌によせて」
というテーマのもと、
石山寺の宝物や、紫式部と『源氏物語』を題材にした作品を
展示しております。

このブログでは、現在展示中の作品のうち、
数点を選んで、ご紹介してまいります。


第3回目は、長谷川雪旦筆「源氏物語図 須磨」です。

20100524.jpg

須磨に流された源氏が、
海を眺めて都を恋しく想う場面が描かれています。
源氏が立つ廊の藁葺きの屋根が、
鄙の趣を感じさせます。


『源氏物語』は、
「今宵は十五夜なりけりと思し出でて、殿上の御遊び恋ひしく.....」
という「須磨」巻の一節から、
書き始められたといわれています。
紫式部は、源氏の行く先をなぜ須磨に設定したのでしょうか。


作者の長谷川雪旦(1778-1843)は、
雪舟に私淑したと伝えられ、
「江戸名所図会」など名所記の挿絵で知られる画家です。
景観の描写は精細で奥行きがあり、
名所図会の経験が活かされているといえます。




春季「石山寺と紫式部」展 より(2)
春季「石山寺と紫式部」展 より(1)



2010/05/08

石山寺の花まつり


本日、石山寺では花まつりが行われました。

20100508-2-1.jpg

「花まつり」は灌仏会、降誕会、仏生会、浴仏会などともいい、
お釈迦様がお生まれになった4月8日に、
ご誕生をお祝いして行われますが、
石山寺では1ヶ月遅れの5月8日に行われます。

午前中、座主猊下御親修のもと法要が行われ、
お参りにこられた皆様に、
お釈迦様ご誕生の時のお姿を表した誕生仏に、
甘茶をかけていただきました。

誕生仏は花御堂(はなみどう)に安置されていますが、
この花御堂の屋根は蓮華で飾られています。

20100508-2-2.jpg

花御堂の屋根に隙間なく敷き詰められた蓮華は、
この花まつりのために、
毎年お世話になっている場所で職員が摘んできたものです。
「蓮華」は仏教の花。
古くより伝えられた石山寺独特の飾り方です。


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【お知らせ】

豊浄殿にて開催中の春季「石山寺と紫式部」展
 「『源氏物語』の都(みやこ)と鄙(ひな)
 付・光明皇后千二百五十年御忌によせて」は、
5月10日より後期展示となり、一部展示替えいたします。
(◎印は重要文化財です。)

〈5月9日まで〉
 ◎聖武天皇宸筆「大般涅槃経」(奈良時代)
 ◎光明皇后御筆「雑宝蔵経」巻第四(奈良時代)
 ◎称徳天皇勅願「十誦律」巻第五十二(奈良時代)

〈5月10日より〉
 ◎聖武天皇宸筆「无量義経」(奈良時代)
 ◎光明皇后御筆「雑宝蔵経」巻第五(奈良時代)
 ◎称徳天皇勅願「十誦律」巻第五十五(奈良時代)

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2010/03/29

春季「石山寺と紫式部」展 より(2)


現在開催中の春季「石山寺と紫式部」展

20100318-2.JPG

今季は、
「『源氏物語』の都(みやこ)と鄙(ひな)
 付:光明皇后千二百五十年御忌によせて」
というテーマのもと、
石山寺の宝物や、紫式部と『源氏物語』を題材にした作品を
展示しております。

このブログでは、現在展示中の作品のうち、
数点を選んで、ご紹介してまいります。


まず最初にご紹介するのは、
今季のポスターに使用した、
土佐光起筆「紫式部石山寺観月図」。
巡回展でご覧になった方も多いでしょう。

20100329-1.jpg

紫式部が石山寺に七日間参籠し、
湖面に映る月を眺めているうちに、
新しい物語(『源氏物語』)の構想が浮かび、
まず「須磨」「明石」の巻から書き始めた...
という伝説を描いたものでしょうか。

左上にある賛は、照光院宮道晃の筆と伝えられ、
「今宵は十五夜なりと思し出でて...」という、
紫式部が最初に書き始めた「須磨」の一節です。

土佐光起(1617-1691)は、
土佐光則を父とする江戸時代の絵師で、
長らく失われていた宮廷の絵所預に復帰して、
土佐派を再興した人物です。

石山寺には、他にも土佐光起筆の作品を所蔵しています。
みなさまが、教科書やテレビや書籍で
よくご覧になる「紫式部図」や、
重要文化財「石山寺縁起絵巻」の模本*1
(通称:光起本、全五巻のうち第一巻は狩野安信筆*2)などのほか、
黄金絵巻として話題になった重要文化財「源氏物語絵巻 末摘花」*3
土佐光起筆と伝えられています。

土佐光起と石山寺。
どうやら、深いご縁があるようです。


*1 現在、全五巻のうち第四巻を展示中。
*2 狩野安信筆の第一巻も展示しています。
*3 レプリカを展示しています。

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cherryblossom春季「石山寺と紫式部」展会場の
豊浄殿前にあるシダレザクラは、
本日現在3分咲です。
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2010/03/25

春季「石山寺と紫式部」展 より (1)

18日から始まった春季「石山寺と紫式部展」

20100318-2.JPG

今季は、

「『源氏物語』の都(みやこ)と鄙(ひな)
 付・光明皇后千二百五十年遠忌によせて」

というテーマのもと、
石山寺の宝物、『源氏物語』や紫式部に関する作品などを
展示しております。


展示が始まってからは、
雨天続きで足元が悪いにもかかわらず、
たくさんの方にご覧いただいております。
ありがとうございます。


そもそも、今季のテーマは、
平成20?21年にかけて開催された
巡回展「石山寺の美―観音・紫式部・源氏物語」が
盛況のうちに終わり、
出陳していた作品が無事にお寺に戻ってきたことから、
凱旋展を企画したことに始まります。

巡回したのは、
新潟市、明石市、弘前市、岡崎市
横浜市、富山市、浜松市、北九州市の8都市。
この中には、『源氏物語』や紫式部ゆかりの地もあります。
そこで、凱旋展と巡回展8カ所にちなんで、
「『源氏物語』の都と鄙」がテーマとなったのです。

実は『源氏物語』には、日本全土をカバーするほどの
大変な数の地名が出てきます。
正確な日本地図や、現代のような交通や情報通信網が発達していない時代、
紫式部の頭の中の日本地図は、
どのようなものであったのでしょうか。

そして...
石山寺は、聖武天皇の勅願によって創建されたお寺です。
今年は、后である光明皇后の千二百五十年御遠忌にあたることから、
石山寺に伝来する聖武天皇と光明皇后、
そして御子の孝謙(称徳)天皇ゆかりの貴重な天平写経も
併せて展示しております。
(期間中入れ替えがありますので、ご注意ください。)
古代の大和朝廷と石山寺の深いかかわりを
感じ取っていただけましたら幸いです。

このブログでは、今後数回にわたり、
現在展示中の作品などをご紹介していく予定です。


春季「石山寺と紫式部」展の詳細はこちら

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