石山寺の紫式部(2) 瓜二つ
これは、土佐光成(1646-1710)によって描かれた
「紫式部図」(部分)です。
先日ご紹介した土佐光起筆「紫式部図」とそっくりですね。
土佐派では、絵の勉強のため、
墨で線描した下書の絵(粉本)が描き継がれ、
腕が上がったと思ったら父親や師匠と同じ絵を描いて、
腕比べをしたそうです。
光成がこの絵を描いたのは、
1696年から没するまでの間とみられています。
おそらく父光起の下絵をそのまま用いたのでしょう。
大きさもほぼ同じくらいです。
光起に劣らぬ腕を持っていたといわれる光成ですが、
同じ紫式部を描いてみて、何を思ったのでしょうか。
左:光起筆/右:光成筆