良弁僧正1250年御遠忌法要に出仕しました
昨日は東大寺さまで開かれた、良弁僧正1250年御遠忌法要に出仕してまいりました。
石山寺を開かれた良弁僧正は、東大寺の別当であられました。
石山寺は現在は真言宗の寺院ですが、創建当初は東大寺さまとの関わりから、華厳宗のお寺だったといわれています。
良弁僧正のお姿
僧正が遷化されてから1250年。
東大寺さまでは、三日間にわたり法要が行われました。
大仏殿は五色の幕で荘厳され、大きな幡は風に揺れてからからと美しい音を立てていました。
舞楽付きの法要で、絵巻物でしか見たことのない迦陵嚬伽や胡蝶の舞いは愛らしく、
真っ青な好天に鼉太鼓と声明が響いていました。
忝くもこの度は慶讃文読誦というお役をいただき、
良弁僧正の伝説や、近江國石山寺との関わりを含めて大仏さまのご宝前に申し上げました。
大仏殿の観相窓は開け放たれていましたが、法要中は大仏さまのお顔を拝することはできず。
ですが、「あの窓は我々が大仏さまを拝するためにあるのではなく、大仏さまが私たちをご覧になるためにある」と後で教えていただきました。
法要の後は、三月堂の執金剛神にお参り。
良弁僧正が信仰された神さまで、石山の観音さまの脇侍でもいらっしゃいます。
ようやくお目にかかれて胸がいっぱいになりました。
今年は弘法大師さまの生誕とも重なる特別な年でした。
この大法要に出仕できたことは、石山寺の歴史にも残る大きなできごとでした。
この仏縁がこの先千年も続き、世の中に仏の教えが広がり、生きとし生けるものが幸せでありますように。