石山多宝くんの「おうちで紫式部展」

2021年6月1日石山多宝くんの「おうちで紫式部展」

【番外編】初夏の特別拝観 如意輪観音半跏像(旧御前立) 維摩居士像 公開

どうもこんにちはなのじゃ!
今回は本堂内陣で行っております初夏の特別拝観について紹介するのじゃ!

初夏の特別拝観「如意輪観音半跏像(旧御前立) 維摩居士像 公開」

重要文化財

維摩居士像

維摩居士はインドの長者で、出家していない身(居士)でありながら釈迦の教えを受け、よく仏法を極めた人物なのじゃ。
そんな維摩居士さんが病気になった時のことじゃ
維摩居士さんは弁舌が巧みで、仏弟子たちは言い負かされたことがあったのじゃ
だから病床の維摩居士さんを見舞うことを躊躇したのじゃが、文殊菩薩さんだけは病を見舞って問答を行ったそうなのじゃ
石山寺のこの像は、まさに病床で文殊と問答を行った際の維摩の姿を表しているのじゃ

石山寺の維摩居士さんは榧(かや)材の一木造(いちぼくづくり)、全体にふくよかな量感をもち、平安初期彫刻の特色をよく示しているのじゃ

『芸術新潮』4月号(2021年3月25日発売)でも紹介されたのじゃ!
そちらでは本像の話を始め、平安初期彫刻や代用檀像にも言及されているのじゃ
書店やインターネットでご購入くださいなのじゃ

重要文化財

如意輪観音半伽像(旧御前立)

平安時代(10~11世紀)
木造 漆箔

本像は勅封秘仏である本尊の前立尊として安置されていたそうなのじゃ
現本尊と同じ、二臂(にひ・二本の腕)というお姿なのじゃ

頭部から脚部、岩座までを一材でつくる一木造という方法で作られ、両手先のみ後補なのじゃ
本像の制作は承暦2年(1078)の本堂火災前であると考えられるのじゃ
現本尊が火災以降の再興像じゃから、この像が石山様如意輪観音像(二臂のお姿)の最古のものとして注目されるのじゃ

石山寺には塔頭に伝来した聖教類を一括して集めた、深密蔵聖教(じんみつぞうしょうぎょう)と呼ばれるものの中に「図像抄」という仏菩薩等の図像を集めた図像集があるのじゃ
石山寺所蔵の「図像抄」は江戸時代に模写されたものなのじゃ
ここにも二臂如意輪観音のお姿があるのじゃ

ちなみに、よくお見かけする六臂(ろっぴ/6本の腕)のお姿はこちらなのじゃ

重要文化財

源氏物語絵巻 末摘花 一巻

紙本著色
江戸時代(17世紀)
本堂では複製品を展示中じゃ

『源氏物語』末摘花の本文冒頭から半ばまでを描いたこの絵巻は絵の部分六段、詞書の部分七段で構成されているのじゃ
物語の本文は一切省略されていないのじゃ
元々この絵巻はニューヨーク公立図書館が所蔵する「末摘花中」「末摘花下」とあわせて全3巻だったと考えられるのじゃ

ほかに「桐壺」「帚木」「葵」「賢木」「夕顔」の絵巻が世界各地に所蔵されているのじゃが、これらは『源氏物語』全五十四帖すべてを絵巻にする計画の一部であると考えられるのじゃ
そのためこれらの絵巻は「幻の源氏物語絵巻」とも呼ばれるのじゃ

石山寺が所蔵する末摘花の巻、絵の作者は土佐光起(1617-1691)であると伝わるのじゃ
「紫式部図」の作者と同じ人なのじゃ

奥書からは詞書の染筆者が四辻季賢(1630-68)と賀茂縣主季通(1619-93)であることがわかっているのじゃ
季賢が中将に任官されたのは正保4年(1647)、このため絵巻の詞書はそれ以降に制作されたと考えられるのじゃ

この絵巻は東京・印刷博物館さんで開催される「和書ルネサンス展」(~7/18(日)まで)にて展示中なのじゃ!
展覧会の詳細は印刷博物館さん和書ルネサンス公式ホームページまで!

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