春季「石山寺と紫式部」展 より(5)
現在開催中の春季「石山寺と紫式部」展。
今季は、
「『源氏物語』の都(みやこ)と鄙(ひな)
付:光明皇后千二百五十年御忌によせて」
というテーマのもと、
石山寺の宝物や、紫式部と『源氏物語』を題材にした作品を
展示しております。
このブログでは、現在展示中の作品のうち、
数点を選んで、ご紹介してまいります。
第5回目は、観世音菩薩立像です。
今年は平城遷都1300年、光明皇后1250年遠忌の年にあたります。
そのことにちなんで、「『源氏物語』の都と鄙」というテーマの他に、
「光明皇后千二百五十年御忌によせて」という、
もう一つのテーマの展示も行っています。
今回は、奈良時代の観音さまをご紹介します。
奈良時代(7世紀)に作られたとされるこの銅造の観音さまは、
高さが56.2センチメートルで、
国の重要文化財に指定されています。
寺伝では、
江戸幕府3代将軍・徳川家光の側室で、
5代将軍綱吉の生母である桂昌院の寄進とされます。
昭和23年盗難に遭い、
発見されたときは頭部が失われており、
痛々しいお姿となっています。
【以前のお姿の写真】
失われた頭部は、日本的な古朴なお顔立ちでしたが、
躰部は北周・隋あたりの金銅仏の様式が見受けられます。
特に、腰のあたりの瓔珞は見事に表されています。
現在も、失われた観音さまの頭部を探しています。
お心当たりのある方は、
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〒520-0861
滋賀県大津市石山寺3-2-28
石翔倶楽部(せきしょうくらぶ)
Tel:077-537-1105
Fax:077-534-9927
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までご連絡ください。
春季「石山寺と紫式部」展 より(4)
春季「石山寺と紫式部」展 より(3)
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春季「石山寺と紫式部」展 より(1)