実体
誰しも自分というものが存在していると考えているが、実はそんなものはない。
目の前に「ある」と思う「もの」でさえも、ない。
それはすべての物質に実体がないからである。
これを有名な言葉で「空」という。
ただ、現象としては実際にものは存在している。
その現象、実体として見えるものは、いろいろな要素が集まってできているだけだ。
現象としてある集まりは、形をもたないいわば「宇宙のはたらき」である。
だから、いつまでも変わらないでほしいと思うことには意味が無い。
変わっていってしまうものだから。
物質としての利益を求めようと思っても意味が無い。
なすべきことをしていれば、自ずと功徳は巡り、宇宙から現象として還ってくるはずである。