座主のお話

2024年7月16日座主のお話

龍蔵権現社

大変ご無沙汰しております。

3ヶ月ぶりの更新となりました。

複数の方から「最近更新されてませんね」と言っていただいたので、
意外と読まれているのだなと思った次第です。
お読みいただき感謝申し上げます。

さて、今日は早朝から境内の「龍蔵権現社」の神さまの御神体にご移動いただきました。
お社の傷みが激しく、この夏から修復工事を行うためです。

龍蔵権現社

「御神体」と聞いて「?」と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが
こちらは神さまのお社です。
境内にはいくつも神さまのお社があります。

三十八所権現社
龍蔵権現社
若宮明神
八大龍王社
金龍龍王
貴姫明神(非公開)
大森稲荷大明神

仏教のお寺には神さまがお祀りされていることが多くあります。
境内を守ってくださっており、「鎮守(ちんじゅ)」と呼ばれることが多いです。
というか昔は神仏は切っても切り離せない存在だったのですが、
明治の「神仏分離」で切り離されてしまいました。

神さまのお名前に「権現」がついているのは、
「仏さまが日本の神さまの姿で仮に現れた」という意味で、
実は神さまにも仏さまとしての姿があります。

真言宗では神さまに対してもお経を唱えてお参りします。
そして神さまと対応する本地の仏さまの真言もお唱えします。
(龍蔵権現さまの本地仏は勝軍地蔵と伝わります)
今日は金剛般若経をお唱えし、社殿修繕のため一旦御神体を移すことをお許しいただきました。
お社が綺麗になったら、またお喜びいただけるように勤めたいです。

このお社は本堂へ向かう大坂の半ばに東面して建っています。
宝治元年(1247)、勧進沙門祐円が再興したが、天明のころ朽損し、
明和年間(1764~1772)再興されたとの記録があります。
屋根は檜皮葺。職人さんたちの手によって、これからどう美しくなるのか楽しみです。

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